カップ2012/05/01 15:07

 また、新しいデミタスカップを買った。新しいと言っても古い。アンティークな逸品。これでエスプレッソを飲むといい感じ。
 午後は、おもっきり大きな音でカウント・ベイシー・ビッグ・バンドを聞いている。世の中は、メーデーのデモ行進が終わり、打ち上げかな。私は、これから奥さん達をドームに送って、その後一人で夕食。網戸の掃除、取り付けをして、庭の彫刻のお色直しも午前中に終わった。なんだか腕が疲れているが、別に彫刻のペイントを手伝ったわけでもない。傍で見ていただけ。でも、労働の1日だったような気がするのはなぜか。この疲労感がうれしい。そんな時はコーヒーだよ。

アルハンブラの想い出2012/05/02 09:42

 スピーカーから、ナルシソ・イエペスの「アルハンブラの想い出」が流れている。アラビア語の「カラート・アル・ハムラ」、赤い城がアルハンブラ宮殿だ。こちらも思い出に浸っている午前10時。エスプレッソとバームクーヘンと音楽。なんて、らくちんな生活だろう。
 「禁じられた遊び」以外はスペインを彷彿させる音だけれど、ジャケット写真は、ルネ・クレマンのそれ。ギターも1台、あってもいいなと思っているが、弾くことがあるか?夏のお向かいのガーデンパーティで、恒例になっている懐メロ合唱大会の伴奏くらいかな。それでも、ちょっと弾きたい気分にもなる。サックスやジャンベもあるしなぁ。
 娘が帰省するまでに、後、数時間ある。日々同じ行動パターンだ。今朝は、ちょっと車を磨いたけれど、明日から雨みたいなので力が入らなかった。特に、誰かに見せたいという訳でもないし。
 音楽を、ソニー・ロリンズのNY近代美術館中庭での無伴奏ソロに変えた。1985年の録音。まだ、この美術館もリノヴェーションする前の頃。私の初渡米の前。56分間、テナーサックスを吹き続ける。伴奏がなくちゃ上手く吹けないなんて思っていたけれど、一人で、こんなことができるのなら、仲間はいらない。これだけ吹けたら、ススキノの街角に立てるだろうな。何年ぶりにこのアルバムを引っ張りだしただろう。5年は聞いていない。いや、10年以上かも。ただ、全部聞きとおせるかどうかが心配だ。

afflict2012/05/07 21:07

 心の病は他人の目には見えないことが多い。それを思わず吐露してしまうことも、苦し紛れの行動なのだろう。NYで焼き肉屋を開業して上手くいっている人のブログで、本人が書きまくっていた。鬱とパニック障害だそうだ。もう一人、前の仕事関連の後輩も病気の回復とともに、当時を振り返った文章をネットに載せていた。今夜、偶然、二人のサイトを開いてみた。自分よりも、精神科医のダメさ加減を書いていた。私も、もう1歩のところで受診しなかったが、行けばきっと数カ月の休養を要するという診断が簡単に出たことだろう。
 行かなくてよかったなぁと胸をなでおろしている。あの時期、数か月休むことは、もう退職するということで、中途半端な幕切れとなったことだろう。中途でも何でも、病状の悪化よりはましなのだろうが、何とか自力で持ちこたえたということだろうか。まだ3か月も経っていないが、あの恐ろしさはもう忘れてしまった。長い時間、自分の部屋でジャズを聞きながら暮らせるようになった。薬を飲まなくても眠られるようになった。読む本も、精神の支えになるようなものばかり読んでいたが、それもしなくて済んでいる。
 極めつけは、高野悦子の『二十歳の原点』だろう。六十歳の男が真剣にそれを読む姿は、少しおぞましい。今は、それが分るが、3か月前は気がつかなかった。
 考えてみると、数年に一度、春先におかしくなっていた。そのインターバルが2年の時も3年の時も、4年の時もあった。すべてが仕事にまつわるわけでもないが、大方、そんなことだったろう。仕事をしていない今は、そんな季節が来ないだろうと予測している。

庭にて2012/05/18 10:42

 午前中、ちょっと風があるけれど、カプチーノとiPodを持って庭にいる。裏の老犬が少し吠えているが、iPadも何とか使えて、読書やらネットで暇が潰せる。ジョニ・ミッチェルの「サークルゲーム」が流れ、中上健次はアメリカを語る。画像は後で入れるにしても、中々いい感じである。自分だけ悦にいっているのも、ナルシティックだけれど、これが自由というものか。もっとも、家の中では、ルンバが掃除中ということもあるのだが。

 庭に書斎を置くのもいいかもしれない。何故か、退職してからやけに珈琲を飲む。飲みたくなるのだ。布谷文夫のブルースが流れ出して、今度は、ビールが合うのにと思ってしまうが、まだ早い。

 昼過ぎに家に入り、昼食。それからパソコンから画像をいれて、少し昼寝かな。エルモ・ホープを聞きながらつくづく、1950年代のピアニストは、やり方が似ているなぁと思ってしまう。でも、好きなんだな、こんなフレーズを弾くピアニストが。

雑草取り2012/05/25 12:33

 やってます。庭仕事。心地よい疲労で、「これもありか」と納得。今日のところはこれで勘弁してやろうと家に戻って、シャワーを浴び、さっぱりしたところで、『トスカーナの贋作』の残りを見て、少し感じいる。はっきり分らないところが面白い。何でも、白黒つけない方がイマジネーションで膨らむ。ついつい、小説でも書いてみたくなる。誰でも幸せになってしまうものは嫌だし、かと言って辛い話も書きたくない。どこか、自分なりの納得をつける小説がいい。
 労働の代償は、食欲がほどほどになるということ。ブラブラしている方がお腹が減る。不思議だけれど、体育会系の人もそう言ってる。