Dark Tower blog

　東京の収穫は浅草演芸ホールでの落語や漫才、大神楽など。4時間近く見ていた。もう落語ができなくて漫談風の世間話をしていた鈴鈴舎馬風や林家正蔵(元こぶ平)の新作落語、三遊亭歌奴の相撲落語、アサダ二世のマジック、春風亭一之輔や柳家さん喬の本寸法の噺などなど。観客の9割は老人なのは仕方がない。お客とのやり取りも面白い。正蔵がやっているのに一番前の座席で寝ていた爺さんもいて場内大爆笑。これはライブならではのもの。3千円の入場料は安いものだ。
　東京でしか味わえないものがまだあるんだな。あと何度くらいこれるかな。羽田で出発を待っているが名残惜しいわけでもない。

　飲み過ぎで顔が浮腫んでいる。酒が全部顔に集まってきているようだ。新潟料理の店だったが、「のっぺ汁」という郷土料理から始まった。私は小学校4年くらいの給食でそれが出て以来、名前に「の」が入っていることで「のっぺ」というあだ名になった。60年以上が経つがいまだにそう呼ぶ友達がいる。「へぎ蕎麦」というものもいただいたが、へぎはセイロのような器のことだと初めて知った。昼は並木薮で蕎麦だったから2回食べたことになる。並木は午前11時の開店に行ったが、もう列ができていて、その時間からみんな酒を飲んでいた。私も予定通り菊正宗の樽酒に板わさでやり始めた。
　2軒目は銀座6丁目のゼニスというバー。弟の行きつけの店。入口に胡蝶蘭があったが、開店祝いか何かかなと思ったら、若いバーテンダーが前日にコンテストで優勝したお祝いだと言っていた。その受賞作「ブロッサム・シャワー」をいただいた。コーヒーリキュールの甘いカクテルだったが、日本一ということで、美味しいと勘違いした。当のバーテンダーは細身のオタクっぽい若者で、熱心に語っていたな。高校の同級生が2日前に来ていたというが、札幌の田舎者が銀座で接近遭遇していたのがおかしかった。
　さてもうすぐ帰るが、ジャズが聞けないことが寂しく不自由に感じる。それ以外は、そこそこ快適だ。寝るだけだから安ホテルでいいと思っていたが、さすがに少しいいホテルが安まる。